ユング心理学入門

最近のお気に入りは心理学

 最近といっても、結構前からですが、一番興味があるのは心理学です。

 そして心理学といえば、なんといってもこの二人、フロイトとユング。そんな二人ですが、今回は河合隼雄さんのユング心理学入門を読んでみました。この本は、ユングの心理学について河合さん独自の体験を通じた視点で解説を加えていくという感じの本です。

ユング心理学入門
著者: 河合隼雄
ページ数: 324ページ
出版社: 培風館
出版日: 1967年10月

何気なく使っている言葉の中に・・・

 普段何気なく使っている言葉、たとえば・・・

  • コンプレックス
  • 無意識
  • 内向・外向

 実はこういった言葉はユング心理学の言葉です。が、実は私を含めふつうの人はその実正しくその言葉を認識し、使っているわけではないということに気づかされます。

 そして、実は人間の心というものは対称的な直観と感覚、思考と感情という相補的な二つの組のバランスの上に成り立っていることがわかります。そして一人の人間は、これらが複雑に絡み合って構成されているようです。

 子どもの頃に読んだ「童話」の奥にある、無意識の世界にも話は及びます。ユングによって、今まではただ単に教訓くらいにしか考えていなかった童話がまったくもって違う深い意味を帯びてくるのです。

 複雑でもあり、シンプルでもある人の心。読めば読むほどに、人の心は本当に奥深いものだということに気づかされます。もっと知りたい!とそう思います。少しでも心理学に興味を持たれるなら、読んだほうがいい、名著だと私は思います。一度といわず二度三度では吸収しきれないぐらいの密度の濃い本です。