考えてから行動することと、行動してから考えること

宮本茂さん、『Wii Fit』などを語る。

あのね、ま、言いづらい話なんですけど、
世の中には「頭のいい人になりたい人」というのが
すごくたくさんいてね、多くの場合、
その人たちが迷惑をかけるんですよ。
なぜかというと、頭のいい人になりたい人たちは、
すごく頭のいいことを考えて、
みんながそれに従えば
世の中がよくなると思ってるんです。
で、法律や、決まりや、
マニュアルをたくさんつくる。
それに従えば幸せがやってくると思って。

(略)

そうすると、頭のいい人になりたい人たちは、
「どうして大衆ってバカなんだろう」って
もう、涙を流しながら思うんです。
「だから戦争が起こるんだ」とか言うんです。
でもね、彼らが言うようなことが、
世の中を変えたことは一度もないんですよ。
まあ、変える手伝いくらいにはなるにしても、
本当になにかを変えるようなものっていうのは、
「こっちのほうが美味しかったぞ」とか、
「つかってみたら便利で、もう戻れないや」とか、
そういう「事実が先に突っ走ったこと」ばかりで、
決まりやルールは、あとからできるんです。

自分は無駄に考えすぎてそれで諦めてしまうのかなぁと思います。たぶんそれは無理なんですよね。全く考えなしに始めるのがいいというわけではないけれども、考えてから始めたとしても、始めてから考えても、たぶん実際にやってみるとつまずく。だとしたら先に始めてしまった方がいいのではないかということ。

ただ、考えることは重要でないというわけではなくて、もちろん後でこれはどういうことだったのだろうか?ときちんと抽象化しておかないと次に続かない、その場限りのことになってしまうと思います。

できかけが大事なんだ。できかけが。

それにしても、任天堂はすごいですね。ほんと。任天堂がつっぱしている間はまだ日本も大丈夫、まだまだこういうことはできるんだって思って、勇気が出ます。