察知力

今日もモーニング・ページをやりました。

察知力
著者: 中村俊輔
ページ数: 213ページ
出版社: 幻冬舎
発売日: 2008年5月

最近は本を買うのを自粛しているのですが、以前新聞を開いて(といっても最近は、日曜の書評と、半分より下側にある本の広告ぐらいにしか興味がないのですが)目にとまったのがこの中村俊輔による察知力。

そのときの広告にはたぶん、この本の裏表紙に書いてあることが書いてあったのですが、タイトルとそれでビビビと来た訳です。

自分より身体能力の高い選手と戦うには、相手よりも先に動き出すこと。そのときに必須なのが、瞬時に状況判断をして正解を導く力だ。それを、中村俊輔は「察知力」と呼ぶ。サッカーでは一瞬の判断が勝敗を決する。彼は、毎日の反復練習と情報収集、こまめな目標設定と自己反省を、特にノートに「書き付ける」ことで、自分を客観視し、この力を磨いてきた。世界から注目される名選手の心身鍛練術は“シンプルなことの継続”だった。

中村俊輔 著『察知力』

帰りに途中まで読みましたが、サッカーのことしか書いてありませんが、自分はサッカーのことは読んでいません。サッカーという単語を読者が読みたい○○○という単語で置き換えて読むことができる本です。

最初にモーニング・ページの話題を出しました。
この本を読みながら、モーニング・ページのことを考えていました。

あのモーニング・ページの一つの意味は先日も書いたように頭の中をはき出すということです。
そしてもう一つの意味は、自分を客観視するということです。

彼はサッカーノートに自分が考えていたこと、これからしなければならないことを記し、それが客観視することに繋がったと書いています。

試合前に、試合でのテーマ、何を意識してプレーすべきかを書く。

そして、試合が終わったあと、試合を振り返り、試合の感想から始まって、攻撃面でのよかったところ・悪かったところ、守備面でのプラス・マイナス、僕個人のことだけでなく、チーム全体のことなど、気がついたことはなんでも書いた。チームメイトはもちろん、気になった相手選手についても書いた。

明日からの練習で、やらなくちゃいけないこと、補わなくちゃいけないことについても。どんな練習をすれば、足りない点を伸ばせるのか? など、いろいろ考えて書きまくった。

書くという作業をすることで、自分の気持ちや考えを整理できる。それを繰り返すうちに、自分のことを客観的に見つめることができるようにもなった。ノートを書くことで落ち着けるし、過去の自分の歩みが綴られているから、時間が経ってからそれを読むと、いろんなことを再発見できる。

中村俊輔 著『察知力』

今、ここで心理療法における客観視、そしてこの自分自身の能力を伸ばす上での客観視とを、もう数冊、たとえば苅谷剛彦 著の「知的複眼思考法」などから引用して書いてもいいのかもしれないけれども、あまりにも長くなりそうなので止めておきます。
でも、個人的にはこの客観視ということにかなり注目しているってことが書きたかったのです。

個人的にはかなりすごい本だと感じました。