先日のWWDCではLeopardの発表がありました。正直、iChatがどうとかは興味がないのですが、ジョブズのプレゼンの中で個人的に重要だなぁと思ったのは以下の3つです。
- 新Finder
- .Macとの連携(FolderShareのような)
- シームレスな64-bit対応
やはり驚いたのは”One more thing…”の、Windows版Safariでした。全くの予想外。ジョブズはiTunesが成功したからといっていますが、iTunesの場合はiPodという魅力的なデバイスがあったからのような気がします。と、ここまで書いて、そんなことうまく行くのかなぁ?と書こうと思ったら、あっと気がつきました。iPhone。
重要なのは Leopard ではなく Safari だ:Paul Thurrott
先日、この記事を読んだときは自分の頭の中では、何となくiPhoneではSafariが外部プログラマのアプリケーションプラットホームであるから、Windows版を出すことが意味があるんだと思っていました。よくよく考えてみると、もちろんそういう開発という意味も多分にあるんでしょうが、iPhoneがいい → iPhoneの基盤を担っているSafariがいい → Safariを使ってみる → 口コミという流れを狙っているのではないかと思えてきました。それはまるで、(もちろんiPodの場合はiTunesが必須という点で違いがあるのですが)iPodがよさそう → iTunesを使ってみる → 口コミのような同じスパイラルのような。
さらに、そんなSafari 3に関連して、こんな記事が出ています。
Mac & Win両対応のSafari 3 パブリックβを試す
そのうちDarwinの一部として公開されているCore Foundationはともかく、プロプライエタリなCoreGraphics(Quartz 2D)が使用されていることの意味は大きい。というのも、同じくWebKitを使用するAdobe AIR(旧Apollo)は、CoreGraphicsではなくCairoを利用しているからだ。ここに、AppleのWindowsに対する今後の取り組み姿勢が垣間見えるような気がするのだが……。
記事を見るまで気がつかなかったのですが、なんとCoreGraphicsも搭載されているということでした。そして、引用したこのCoreGraphicsの搭載が意味することが非常に気になるところです。
そんなこんなで、レンダリングの違いを見てみましょう(クリックで大きくなります)。
Internet Explorer 6 and Safari 3 Beta (Windows)
Safari 2 and Safari 3 Beta (Windows)
IE6とSafari 3のレンダリングは、特にアンチエイリアシングが効いているいないが大きいです。もうこれは個人の好みになってしまうと思いますが、私はやはりSafariのレンダリングが読みやすい。MacでもFirefoxを使わずにSafariを少しぐらい低機能でも使うというのは、ここに理由があります。
Safari 2(Mac版)とSafari 3(Windows版)のレンダリングの違いは文字に関しては、ないのではないかと思われます(ほんとはピクセルごとに見るべき何でしょうが、その元気まではない)。
もう一つ重要な部分は、見えない部分だけれど、OSの足腰。それについては、AppleはWebサイトで結構詳しく書いてくれています。
Apple – Mac OS X Leopard – Technology
特にマルチコアとタスクスケジューラの強化はもっとも期待している点です。今のTigerはWindowsからSwitchしたとき、動作が緩慢(特にタスクスイッチング)な印象を受けましたので。
噂によると、虹色くるくるバイバイ!というぐらいだとか。Tigerで搭載されたSpotlightというような花形の強化はLeopardではあまりないような気がしますが、このような強化は日々使うときに最も影響するので、間違いなくアップグレードする価値があるでしょう(バグの状況を見ながら)。
どちらにせよ早く使ってみたいですね(できたら新しいマシンで)。