Monthly Archives: January 2008

続けることと2月(W09まで)の目標

 今年の目標を元旦にずらずら書きましたが、今思い返してみるといちばんの目標は「続けること」なのかもしれません。自分にとっての課題の一つはとにかく続けることで、それができるようになって自信をつけることが一番大切だと思い始めています。今まで物事が続いたためしがありませんでした。本当に。

 ただいまは、嬉しいことに続けられていることが二つあります。一つは読んだ本は必ず書評をするということ。しかしながら、ということは専門書はなかなか全部読みきっていないということになるので、かなりまずい状況です。これは来月中に改善しましょう。

 もう一つは、基本英文700選を毎日必ず音読しているということです。1月19日からなのですが、今のところちゃんと続いています。ほぼ日手帳にやった日には赤いシールを貼っています。たった1 〜 100までなので、時間にして15分なのですが、続けられない自分がよくここまで続けられたなぁと感心しているところです。これもそろそろただ音読しているだけでは意味がないので、もう少し負荷をかけていきます。

 これが今のところ成功しているのは寝る前にやっているからです。眠くても、とりあえずやらないとと思ってやっているから。そうすると、負荷をかけると面倒くささに負けてしまいそうなので、どうしたらいいか考えないといけません。

 元旦に書いた目標はなんだか、適当に書いた感が漂うので、書き直します。

  1. 自分に言い訳をしない。
  2. 論文を2報出す。
  3. 本を1年間で200冊読み、必ず書評なり感想なりをblogに書く。
  4. 基本英文700選を品詞分解し、完全に暗記する(6月中)。
  5. SICPをやり遂げ、解答をblogに書く。
  6. ひとこと朝宣言を毎日書く。
  7. とあるアプリを出す。

 早起きと昼寝はどうしたらいいでしょうか・・・、正直、無理ですw。自分でも見当が付きません。

 プログラム10万行はやりたいけれど、それだけのネタが出てくるかどうかと、あと書いた行数をどうやって数えるかが謎です。そこら辺はもう少ししたら考えないと。その代わりにSICPをやろうと思います。昨年1章をちょろっとやっていて、すっぽかしてしまったので。

 後はやっぱりひとこと朝宣言はちゃんと利用したいなと思います。せっかく携帯電話からでもログインできるようになっているので。

 ということで、2月(W09まで)の目標はこうなります(1月は目標を立てなかったのが悪かった)。

  1. 自分に言い訳をしない。
  2. 英語リーディング教本をやり遂げる。
  3. 基本英文700選を1 〜 200まで品詞分解し、完全に暗記する。
  4. SICPを2章までやり遂げる。
  5. ひとこと朝宣言を毎日書く。
  6. 読書は最低16冊。

 そのほかにはちゃんと自分の仕事のこともありますが、それはここには書きません。

 これらのルーチンワークをいかに早くこなすかが、ほかの時間に割り当てられる時間になるということですね。そして、そうなると1週間の目標が決まると・・・。そう考えると月ごとよりも4週ごとの目標がいい感じがしたので、W09までの目標ということにします。

書評: 頭の回転をよくする読書術

頭の回転をよくする読書術
著者: 加藤周一
ページ数: 224ページ
出版社: 光文社
発売日: 1986年11月

 人力検索はてなで書かれていたので、買って読んでみた。

 この中で有益そう?なのは、そこで書かれているように1日1冊片付けるということだろうか。

外国語の本を読むのにも、一日一冊を片づけられる程度の速さがなければ、そもそも外国語の知識というものは使い物にならない、という演説をしました。どうすればそういうはやさで外国語の本を読むことができるか。教室で読むように、ていねいな読み方をしていたのでは、らちがあかないでしょう。翻訳のある小説を買ってきて、原書を右手におき、翻訳書を左手において、左の翻訳書を一ページ読んでから、右の原書の一ページを読む、字引きは使わない。わからないところはとばす——そういうやり方で一日一冊を読んで一年に及べば、おのずから翻訳なしに外国語の本を一日一冊片づける習慣がつく。おのずからその要領をつかむこともできるようになるだろうというのです。

 こういうそれなりに負荷のかかることをしないと、なかなか結果は見えてこないような気がしている。それにしても外国語の本を1日1冊というのは非常に精神的にも金銭的にも辛い。と甘えたことをいっているのがいけないのか。

 後は、うーん、だいたい知っていたというか考えていたことだったので、特にはという感じだった。精読しなければ難しい内容を知ることができないだろうし(寝かすことが非常に大事だと考える)、背景や前提を知らないと理解するのが非常に難しいとか。

 結局は最後に書いてある、「求めよ、さらば与えられん」ということなのかもしれない。

 悪い本ではないと思うが、これを読んで実践すると頭の回転がよくなるということはないと思われる。

 目標まで残り187冊。これをやってる理由?訓練ですよ。訓練。

自分に必要なこと

 たぶん、何でもいいから、小さいことでいいから完全にコミットして、その結果をちゃんと何かを成し遂げることなんだと思う。それができたときに、ようやく自分にかけていた呪いを解く入り口に立てるのかもしれない。

 そんな風に思える。

PyMOLで揺れる動画を作る

 PyMOLは美しい生体高分子描画ソフトです。

PyMOL Home Page

 スクリプトを書くことで様々な表現が可能になっています。3次元をより認識しやすいように、分子を回転させたり揺らしたりします。定番のゆらゆら揺れる動画を作るにはどうすればいいかを書きます。

 1秒間に60枚のフレームで20度揺らす(レイトレースを使う)。全部で2秒です。

PyMOL> mset 1 x60
PyMOL> util.mrock(1,30,20,1,1)
PyMOL> set ray_trace_frames, 1
PyMOL> set cache_frames, 1

 わたしはPNGで保存して、QuickTime 7 ProでH.264に変換しています。Mac版のMacPyMOLを使うと一応QuickTimeに保存できるみたいなのですが、わたしはうまくいかなかったのでとりあえずPNGに保存しています。

H.264すごい

「zoome」は“ニコニコの受け皿”を超えるか – ITmedia News

 まだまだニコニコ動画には及ばないとは思いますが、H.264のすごさを体感できました。思わずテラ高画質と叫びました。

 今までとは全く桁違いのクオリティーでした。とは言っても、画像のクオリティと人気とは結びつかないのですが。

 初音ミク騒動の影響でそこら辺の人たちが本当に移っていったら何かが変わるかもしれないし、逆に初音ミクが廃れるかもしれない???

追記:
 H.264で視聴するにはFlash Player 9,0,115,0以上が必要です。こちらで確認できます。動画を右クリックしてH.264にチェックが付いていればH.264で視聴しています。

書評: いやな気分よ、さようなら — 自分で学ぶ「抑うつ」克服法

いやな気分よ、さようなら — 自分で学ぶ「抑うつ」克服法
著者: David Burns
ページ数: 824ページ
出版社: 星和書店
発売日: 2004年4月27日

 この本を知ったのはいつのことだったか?2chのとあるスレで知ったのを憶えている(鬱病に関するスレではない)。

 この本は科学的かつ画期的かつ薬物を使用しない抑鬱治療法とされる認知(行動)療法についての本である。この本を買ったのはだいぶ前のことで途中まで読んで、付箋もしていたのだけれど、あまりの長さのため途中でやめてしまっていた。やめてしまったといってもこの本の価値を落とすものではない。途中まで読んだだけなのに、Amazonの評価に★5つをつけている 1

 この本は変な組み方をしてある。前から450ページほどはこの認知療法の説明が縦書きでなされる。そして、なんと後ろから(つまり後ろから読み始める)330ページは薬物に関する説明が横書きでなされるである。まあ、縦書きや横書きがさして意味があるということでもなく、ただ単に珍しいということだけである。

閑話休題。

 認知療法というのは何であるのか?

 たとえば鬱に陥るとき、現実に良くないことがあって自分はそれで傷ついて気分が落ち込んだというプロセスを一般的には考える。しかしながら、そうではなくて、どんな現実があろうとも気分が落ち込むという選択をしたのは自分自身だという原則を持つ。だからといって、その人を責めるものではない(そんなことをしても治療にならないからね)。そこにあるのは知らず知らずのうちに身につけた、物事を極端に悲観的に見る非合理的な「認知のゆがみ」と呼ぶ自動思考である。自動的であるがゆえ、そこに合理的な判断を加えることができず、正常にものを考えられなくなっている。

 そうであるとするならば、逆に考えると、気分が落ち込まない自動思考を身につければ、鬱に陥るようなことはなくなるだろうというのが背景に流れる思想だと思う。

 そこで、まず認知療法では気分の落ち込むときに働いている自動思考を分析した。そこで得られたのは10個の非合理的な思考パターンだった。

  1. 全か無か思考
  2. 一般化のしすぎ
  3. 心のフィルター
  4. マイナス化思考
  5. 結論の飛躍
  6. 拡大解釈(破壊化)と過小評価
  7. 感情的決めつけ
  8. すべき思考
  9. レッテル張り
  10. 個人化

たとえばとあることで失敗をしてダメだと思ったとき。わたしは失敗をしたから人生の敗北者であるという非合理的な考えをする。認知療法による視点に立ってみてみると、ここには「全か無か思考」が働いており、1つの失敗がその人自身を敗北者ではない(合理的判断)と考えればよいということになる。

 このようなことを自分が抑鬱状態になったときそれぞれに対して分類し分析をして、それに対して合理的判断を加えていくという訓練を行う。そういう訓練を行ううちに、抑鬱状態に至る自動思考を回避し、問題に対して合理的な判断を加えることができるようになる。

 この本にはこうした認知療法の様々な訓練の手法が具体的に記されており、実際に紙と鉛筆を持って実践していくことが非常に重要となっている。

 そして、これはただ単に抑鬱の治療法ではなく、様々な認知のゆがみの治療法でもある。たとえばこの本では依存、完璧主義などが扱われている。これらについてはまだ読んだことはないが、同じDavid Burnsによる「フィーリングGoodハンドブック」に記述されているのかもしれない。

フィーリングGoodハンドブック

 後半については薬物の薬理作用の解説や副作用について非常に細かく載っている(辞書的)。著者も薬物療法と認知療法による治療の両方を取り入れる場合があるからだと思われる。

 この本は言い訳をせず「今」を生きるための本である。

 目標まで残り188冊。

  1. 書評を書いたわけではなく、「この本を持っています」というチェックをつける横のところ []

書評: デッドエンドの思い出

デッドエンドの思い出
著者: よしもとばなな
ページ数: 245ページ
出版社: 文藝春秋
発売日: 2006年7月

 初めてよしもとばななの本を読んだ。

 話の内容はどこにでもありそうなこと。でも、心理描写が深くて、自分はこういうのを求めていたんだって思った。

 自分は何度も書いているかもしれないけれど、心理描写が深いものが好きだ。小説でも漫画でも。それは想像力がない証なのかもしれないが、肯定的に、自己正当化をしてみると、それはきっと自分の中にある感情を確かめたいのではないか、まだ知らない感情を知ってみたいのではないか、いろんな目を持ってみてみたいのではないか、とそんな気がしている。

 それにしてもどうしてこんなにもありありと感情がまるでお見通しよというまでに、書けるのだろうか。文章を読むだけで、ああ苦しみながらもずっと向き合ってきたんだなということがさっと解ってしまうような文章。

 よしもとばななは後書きに、この小説が書けたので、小説家になって良かったと書いている。書評: 村上春樹、河合隼雄に会いにいくのところでも物語と癒しについて書いたのだけれど、小説というのは小説家の中にある何らかの心のイメージを小説というかたちで現実に投影しているのではないかと感じた。

書評: 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

 きっとほかの小説も読むつもり。

自分がとらえたいものが、その人の世界なんだ、きっと。

 目標まで残り189冊。

書評: 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

村上春樹、河合隼雄に会いにいく
著者: 河合隼雄、村上春樹
ページ数: 225ページ
出版社: 新潮社
発売日: 1998年12月

 あの「ねじまき鳥クロニクル」を読んでから、読みたくなった村上春樹と河合隼雄の対談本。

 物語るとは何か?河合隼雄の語る臨床心理学では、物語るということが非常に重要な意味を持つ。クライアントは今までの不完全な物語を臨床心理士とともに作っていく。その過程で、様々な「意味」について自分なりに価値づけることができるようになり、ゆえに治癒されていく。そんな風に理解している。

 そのことの意味は、ニーチェよろしくもしかすると様々な出来事に対して意味を見いだせないことが、もっとも不安になるからなのかもしれない。

これまで人間の頭上をおおっていた呪いは、苦悩そのものではなく、苦悩に意味がないということであった。

 そして、この物語るという行為は村上春樹をして村上春樹自身をいやしている。

小説を書くということは、ここでも述べているように、多くの部分で自己治癒的な行為であると僕は思います。(中略)僕はむしろ、自分の中にどのようなメッセージがあるのかを探し出すために小説を書いているような気がします。物語を書いている過程で、そのようなメッセージが暗闇の中からふっと浮かび上がってくる—もっともそれも多くの場合、よくわからない暗号で書かれているわけですが。

 そして、人はなぜ小説を読むのか?それは、その物語という言語化されたものに対して自分でも気づかなかった深さを知るためだろうか?それが共感するということなのかもしれない。

 ねじまき鳥クロニクルの象徴「井戸」それについても語られる。ねじまき鳥クロニクルは井戸によって様々なものが結びつけられる。

 人は井戸を掘ることで、深みが出てくる。二人の物事に関する観察はとても深いような気がした。

 目標まで残り190冊。

ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編
著者: 村上春樹
ページ数: 312ページ
出版社: 新潮社
発売日: 1997年9月
ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編
著者: 村上春樹
ページ数: 361ページ
出版社: 新潮社
発売日: 1997年9月
ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編
著者: 村上春樹
ページ数: 509ページ
出版社: 新潮社
発売日: 1997年9月

書評: ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編
書評: ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編
書評: ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編

書評: アタマが良くなる合格ノート術

アタマが良くなる合格ノート術
著者: 田村仁人
ページ数: 176ページ
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日: 2007年4月28日

 ノートの取り方と学び方の本。

 コーネル大学式ノート術は知らなかったので、参考になった。たぶん、この本のポイントは自分の理解しているところとしていないところをきっちりと明確にするということなんだろうと思う。そこさえ押さえていれば、コーネル式だろうが、ほかのものであろうがいいのではないか?

 自分が今まででいちばん足りていなかったところは、そこだと思う。自分が理解したことと理解していないことを区別できない。ということは、きちんと理解していないということ。

 この本はそこをしっかり区別するためにはどうしたらいいか?ということが学習の効率につながるということを示し、ノートを題材として具体的に示したのだろう。効率というと下手をすると忌諱されてしまいそうだが、そういうコツを知っておくと本質的なところにもっともっとコミットが可能となると考えられるので、重要なことなのではないかと思う。

 目標まで残り191冊。

かわいいは、正義!?

 ネタエントリばかりですみません。前から書こうかどうしようか迷って、書いてしまいました。今は後悔していない。

 2chにより有名になった八戸市議会議員の藤川ゆりさんです。美人というよりもかわいいと思います。非常に。

 本質的には政策で選ばなければならないと思いますが、やっぱり並んでたらこの人に投票したくなる気持ちに自分もなってしまいます。

 これは以前から思っていたのですが、民主主義って果たしてどこまで有効なんだろうかと。この政策がいいと思って候補者を選んだとしても、全部が自分の考えが同じなんていう議員さんはいないと思うし、もちろん民主主義だからそれが通るかどうかもわからない。後者はまあいいとしても、前者のことを考えると、どうしても投票ってこれだけはやって欲しくないというような、そういう最低ラインのところで決まってくるような気がします。

 たとえば、郵政民営化したいとおもって自民党に入れたとします。それで民営化されました、めでたしめでたしで終わらずに、今度はたとえば歳出削減をせずに、増税をすると言い出しました。そうなると、おまえら自民党に入れたのだから、増税は甘んじて受けろという意見が出てくるのは必至です。何かそこに矛盾を感じます。

 もちろん投票するときには、今であったらマニフェストをしっかり読んで、その時点でいちばんいいと思ったところに投票するのでしょう。ただ、そこにはある種の囚人のジレンマのような、消極的というか、割り切れなさを感じざるを得ません。

 そして、マニフェストを読んだからといって、それ以外の新しい問題が生じたときに自分がいいと思ったようにその政党は、その人は動くのか?というとそれも全く別の話です。