ちいさな王子
新訳ラッシュ
星の王子さまは、有名な「古典」ですが、最近版権が切れたためいくつもの翻訳が出ているそうです。この本もその中のひとつ。といいつつ、途中まで読み進めるまで気がつかなかったんですがね。星の王子さまをちゃんと読んだことはなかった気がするから(でも挿絵には記憶がある)。
このシリーズは光文社古典新訳文庫というシリーズだそうです。
キツネの教えてくれる大切な秘密
有名なキツネの教えてくれる大切な秘密。
心で見なくちゃ、ものはよく見えない。大切なものは、目には見えないんだよ。
いつも思っていることではありますけれど、心が不感症にならないように、心の感度を最大限に上げたいなぁと、改めて思いました。
時間をかけて世話したからこそ、きみのバラは特別なバラになったんだ。
私にはこのメッセージが、
なにもバラは自分の外にあるだけじゃなくて、自分の中にもあるんだ。あなたはあなたの中にある大切なバラを育ててね。そうすればきっとそれは特別になる。
そんな風にも聞こえました。
こだわりのある名訳
後書きで、作者がなぜこの題名にしたのか?ということについても語られますが、ひとつひとつの言葉を丁寧に選ばれてこの作品ができたのではないかと感じさせるものになっていると思います。とても輝いているような、そんな感じがします。
冒頭、「ジャングルの冒険」と訳された部分が「ボアの不思議」について書かれているのに、冒険だなんて訳していてダメだという意見もあるみたいですが、私にはそんなことをひっくるめて、子どもの目には不思議なものにふれる「冒険」である(そう、子どもにとっては日常自体が新しい冒険なんですよね)様に思えるので、まったくもって適切な訳だと思っています。
このシリーズの他の本も読んでみたい。
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cocoa*life » 書評: 愛するということ
[...] ちいさな王子 「ううん。友だちがほしいんだよ。『なつかせる』ってどういう意味なの?」 「それはね、つい忘れがちなことなんだよ。『きずなを作る』といういみなんだ」 「きずなを作る?」 「そうだとも。ぼくにとってきみはまだ、たくさんいるほかの男の子たちとおなじ、ただの男の子でしかない。ぼくにとっては、きみがいなくなったってかまわないし、きみだって、ぼくなんかいなくてもいいだろ。でも、もしきみがぼくをなつかせてくれるなら、ぼくらはお互いが必要になる。きみはぼくにとって、この世でたった一人のひとになるし、きみにとってぼくは、この世でたった一匹のキツネになるんだよ・・・・・・」 Antoine de Saint-Exupéry 『ちいさな王子』 そりゃ、通りすがりの人にとっては、ぼくのバラもきみたちと区別がつかないだろうね。でも、きみたちみんなを集めたよりも、あの一輪のバラのほうが大事なんだよ。だってぼくが水をあげたのはあのバラなんだもの。ガラスのケースもかぶせてあげた。ついたても立ててあげた。毛虫だって退治してあげた(チョウチョになれるように、二、三匹は残しておいたけど)。ぐちだって、自慢話だって聞いてあげたし、何もいわないときだっていっしょにいてあげたんだ。だって、ぼくのバラなんだもの Antoine de Saint-Exupéry 『ちいさな王子』 時間をかけて世話したからこそ、きみのバラは特別なバラになったんだ。 Antoine de Saint-Exupéry 『ちいさな王子』 [...]
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ぼくも野崎歓さん訳を読みました。
> 後書きで、作者がなぜこの題名にしたのか?ということについても語られますが、ひとつひとつの言葉を丁寧に選ばれてこの作品ができた
まさに上のことを、ぼくも感じました。美しいと思いました。
キツネが「なつく」という言葉を使っていましたが、おもしろく、また深い言葉だなあ、と印象に残りました。
他のも読んでみたいですね。
コメントどうもありがとうございます。
> キツネが「なつく」という言葉を使っていましたが、おもしろく、また深い言葉だなあ、と印象に残りました。
そうですね。私もかなり印象に残ったというか、読んでいて一番引っかかった(じゃあ、それについて書けよっていう感じですね)というかそんな言葉でした。
まだ、自分はなぜ野崎さんが「なつく」というこの言葉を選ばれたのか?消化できていませんが、いつかそんな日が来ればいいかなぁと思っています。