書評: ポアンカレ予想 — 世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者

ポアンカレ予想 — 世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者
著者: George G. Szpiro
ページ数: 350ページ
出版社: 早川書房
発売日: 2007年12月19日

 最近、ポアンカレ予想に興味を持っていて少しずつトポロジーを学んだり、ポアンカレ予想の本を読んだりしている。あとは、最近NHKで放送されたポアンカレ予想の番組がとてもよくまとめられていたように感じられた。

 そんな中で読んだのがこれ。

 ポアンカレ予想の証明に携わった数学者たちの歴史を見て取れる。いかに数学者たちがポアンカレ予想に魅せられ、そしてその泥沼にはまり、それでも少しずつ解決をしていったか。ポアンカレ予想を最終的に証明したのはグレゴリー・ペレリマンであったが、そこには膨大な先人たちの知識が必要であった。特に形がどう変化するのか?ということを数式で示すことを可能にしたハミルトンのリッチフロー方程式によるものが大きい。

 図が少なかったので、この文章だけでも細部への理解がまだ足りていないのだけれど、それでも少しは概要が分かったような気がする。願わくばもっと図を増やしてほしいと思った。それでも、まだまだ知らないトポロジーの世界を魅せてくれたこの本に感謝。

 目標まで残り198冊。